棋譜並べについて
持ち時間の少ないアマチュアがとっさに指せる類の手ではありません。
もちろん、将棋の達人が長時間かけて発見した一手ですから、大変参考になります。
ですが、初段くらいの人にとっては、その価値をほとんど理解できないかもしれません。
解説を見ながら並べたとしても、読みの深さが理解できず、なるほどそんなものかと感じるくらい。
自分の実力とかけ離れすぎていて、参考にならないんです。
プロの演奏家の演奏や画家の絵を鑑賞するようなものでしょうか。
刺激や感動にはなりますが、具体的にどう参考にすればよいか正直掴みづらい。
そんな初段くらいの人が、参考にできる棋譜があります。
短い時間の中で指される手は、プロの手と違って最善手ではありません。
しかし、自分が目指すべき人たちがどのような手を指すのか(指せるのか)を知ることは、今後の対策を検討するうえで非常に有益です。
特に指導者や将棋仲間がいない人にとっては、かけがえのないものとなります。
三段格ならこう指す、四段格ならこう指す、五段格なら……。
初段くらいの人から見ても、指す手の意味が分かりやすいですし、結構当たります。
反対に高段になるためには現状と比べてどれくらい足りていないかが計りやすい。
私が発見したことは、三段以上の方は終盤の速度計算が正確ということでした。
自分よりも一回りか二回りほど強い人の棋譜を並べてみる。
それは、山頂までの登山道に等間隔で設置された目印のようなもの。
模範解答ではなく、成績優秀者の実際の回答のようなもの。
ヤムチャが目指すのは、悟空でもなく、ベジータでもなく、まずはクリリンか天津飯なのです。
お勧めです。
土曜日は五手詰めを100問解きました。
ちょろり